三度目の訪越、初日はクチトンネルに向かった。
写真のように地下壕が張り巡らされているのが特徴だ。
母にトンネル奥まで進むように促したが、入口付近から一歩も進もうとしなかった。実は自分も少し進んで戻ってきた。蒸していて暑かったからだ。
2日目、グエンアンニン通りに足を運んだ。
ここには日本にはない光景が目の前にひしめき合っている。
写欲が湧き立ち、シャッターを切りまくった。
幸いこの時の一枚が、有名コンテストに入賞している。
よい写真は撮りたいという気持ちの強さから生まれる。
3日目、人の好さそうな靴磨きに出会ったので、撮影を兼ね靴磨きも依頼した。満面の笑みで靴を磨き、撮影にも協力してくれた。
磨きあがった靴はピカピカで新品の輝きを取り戻した。
一生懸命磨いてくれた靴磨きの青年に感謝。
4日目、撮影ポイントの多いチョロン地区に昨年同様やってきた。撮影した方々が覚えていたらしく会話がはずんだ。
帰り際、カメラを向けると笑顔でこたえてくれた。
ファインダー越しに、人種、言葉、風習は違えど同じ人間がいると感じた。
世界に行くと外国人、日本人という概念はなくなる。
5日目、写真のカエルを食べるのだが、まだら模様が非常に気持ち悪い。
しかし、覚悟を決めて炭火で焼くと模様は黒く変色し、数分で食べごろとなった。
食べてみると締りのある柔らかい肉質でさっぱりした味だ。
よく鶏肉と似ていると言うが、印象は違うように思う。
今後は、普通に食べられる料理となった。父から昔は日本でも食べていたと聞いたので、復活させてみてはどうだろうかと思った。
最終日、タクシーでジャンクパーツ街を目指したが、見当違いの場所に降ろされた。
ベトナム人に道を尋ねると「日本人ならバイクで連れて行ってやる」と言われた。
5キロほどであったが、ベトナム人の本場のバイクを体験できたことが嬉しかった。
親日国ベトナムを感じた出来事であったし、日本人でよかったと思えた瞬間だった。